| TVアニメ版めぞん一刻の概評3 投稿者:惣一郎(いぬ) 投稿日:2008/11/23(Sun) 23:14 No.546 | |
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 | 第3クール(53〜96話)に移ります。 ラストに向かって起伏に富んだストーリ展開で様々な人物群像が 収斂してゆく形になっていますので見応えがあります。とくに純 愛自己陶酔型の特攻乙女である八神いぶきの登場によって矛盾し た響子の姿が復活して第2クールの迷宮から出られました。原作 との違いは二階堂がいないこと、五代の卒業と就職が同時進行で 進んでいることで後は大体原作通りのストーリー展開となってお り安心感があります。この第3クールは3つの中で一番完成度が 高いです。ただ話の中には本来2つのエピソードを繋ぎ合わせた プールの件や原作にはない場面で八神やゆかり婆ちゃんを登場さ せた草野球の件、放送倫理コードにかからない程度に五代と響子 の関係を変えているなど多少ギクシャクした展開も見られますが、 いずれも原作イメージを損なわない演出法が取られているのでさ ほど気になりません。このクールでは第2クールでの失敗の反省 が十分に活かされているように感じました。
中には原作よりいいかもと思えるシーンがいくつかありました。
失恋したと思い込んだ響子が金沢へ一人旅に出かけ、旅館の温泉 で後を追ってきた五代と偶然再会する第62話「ヤッタ!響子と 混浴露天ぶろで二人きり」タイトル名はダメダメですが、温泉で のぼせた五代が響子の部屋で響子から三鷹との一件が誤解である 事をはっきり説明しているところと、急遽一刻館に呼び戻された 響子が四谷などの話から五代が後を追っていった事実を知って瞳 を輝かせるシーンはよく出来てると思いました。なるほどこっち の方がすっきりするなと。
八神の父親が五代に紹介した会社が倒産したことを知ったいぶき が再び一刻館に籠城する第75話「恋ひとすじ!八神と明日菜は 懲りない女」は、八神の性格を考えるとこの展開は十分ありえる 話でしょう。
五代と響子が結婚の報告をするために新潟の実家に里帰りする第 95話「ああ感動!指輪に込めたばあちゃんの愛」で、ゆかり婆 ちゃんが一の瀬のおばさん、四谷や朱美らを呼び寄せて一緒に祝 福し合う話は和気藹々のアットホームな感じでいいと思いました。 一刻館の住人は家族も同然?
さてようやく最終話「この愛ある限り!一刻館は永遠に…!!」に 辿り着きました。このエピソードの白眉はなんと言っても五代が 惣一郎の墓前で述べる台詞にあります。めぞん一刻のすべてがこ の台詞に集約されているといっても過言ではないほど極めて重要 なキーワードとなっています。 めぞん一刻は五代と響子のラブストーリーではありますが、その 本質は惣一郎という強固な呪縛からいかに響子を解き放つか?に あるといえるでしょう。
「あなたをひっくるめて響子さんをもらいます」
この件を聞いて多少哲学を齧った経験のある人ならヘーゲルの弁 証法の三段論法の論理構造を持っていることに気づくでしょう。 すなわち、 「惣一郎さんを愛している」がテーゼ。 「五代さんが好き」がアンチテーゼ。 この二つの情動が響子の心の中で絶えず鬩ぎ合い葛藤しているわ けです。そしてこれを止揚(アウフへーベン)するのが五代の言葉 であるのです。この言葉によって響子は惣一郎の存在を心の片隅 に思い出として生かし続けながら五代とともに新しい人生を歩ん でゆくというより高次元な方向性が打ち出されたのです。 この瞬間において響子は惣一郎の呪縛から解き放たれて、ようや く惜別の言葉を送ることが出来たわけです。 見事に昇華された結末といえるでしょう。
原作を読むと、響子の潜在意識ではかなり早い段階から五代のこ とをいずれ惣一郎の呪縛から解き放つ相手であると認識している 様子が窺われます。
「手も握らせない相手に泣くわ喚くわ、一体どうなってるの?」
これは物語の終盤でこずえのプロポーズ事件や朱美のラブホテル 疑惑で気が動転していた響子が茶々丸から飛び出してゆくところ を捉まえて朱美が言う台詞ですが、同じような感想を持った読者、 視聴者は多いのではないでしょうか? なぜか響子は五代に対してはやたらガードが固い。手を握られる と抓り、肩を抱かれると突き返し、キスしようものなら容赦なく 平手打ち。ところが三鷹にはそれほでもなく、むしろガードが甘 い。なぜでしょう?三鷹が年上で手馴れていて、五代が年下で奥 手だから?そんな単純な理由ではないでしょう。
それは響子の潜在意識が無意識のうちに危険信号を発しているか らではないでしょうか。すなわちこの相手は響子にとって惣一郎 という絶対防御壁を唯一打ち破れる存在であるこそ侵入を容易く 許してはいけないのです。だからこそ誰に対してよりも五代への 警戒心が強くなるわけです。こう考えると、響子の五代に対する 理不尽ともいえる横暴さが理解できるでしょう。
他人の心の痛みに鈍感でありがちなセレブのお坊ちゃまである三 鷹では、そのプライドの高さから響子の中から無理やり惣一郎の 存在を引き剥がそうとして反ってその呪縛を強めてしまう可能性 が高いと考えられます。しかし三鷹より何一つ優れたものを持っ ておらず、変なプライドもない、そして他人の心の痛みにも敏感 な感覚を持ち合わせている五代なら?響子の潜在意識はすでに正 しい解答を見つけ出していたのでしょう。
めぞん一刻は後世にまで読み継がれるべき優れた作品だと思いま す。ただいまの時代状況等を考えると、どれほどの訴求力を持ち えるか?不況の嵐が吹き荒れる背景下では単なる夢物語で済まさ れてしまう可能性も否定できません。であるからこそ高橋先生は 敢えて血は血で洗う凄惨な戦国時代を背景にして、犬夜叉、桔梗、 かごめを配して同じような論理構造を持った物語を作ったのかも しれません。 犬夜叉はアニメでは未完なのでわかりませんが、おそらくラスト では桔梗の魂がかごめの中に入って決着することになると思われ るのですが、原作は読んでいないのでわかりません。文庫になっ たら読むことになるかもしれません。
とんでもない長文を大変失礼しました。 |
| Re: TVアニメ版めぞん一刻の概評3 まりな - 2009/04/24(Fri) 22:04 No.654 | |
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| Re: TVアニメ版めぞん一刻の概評3 アルプス@管理人 - 2009/05/08(Fri) 23:39 No.662 | |
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 | 名作に「今も昔」も関係ありませんよね! めぞんはここしばらく読んでいなく最近出たマンガもちょこちょこ読んでたりしてましたが、ここ最近再度読み直して感動。 時代背景はすっかり変わってしまいましたが、名作に時代は関係ありませんね。 最近はすっかりこのサイトの更新頻度が落ちてしまいましたが、よろしくお願いします。 |
| Re: TVアニメ版めぞん一刻の概評3 まりな - 2009/05/09(Sat) 01:40 No.663 | |
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| 私もらんま大好きで、友達に紹介しました!! みんなはまったみたいで、 今ではほとんどらんまの話ばかりしています♪ もちろんうる星やつらもです☆★ |
| Re: TVアニメ版めぞん一刻の概評3 よおすけ - 2009/09/03(Thu) 20:57 No.733 | |
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| 僕もはまっていた時期がなつかしいです。 ちなみに、犬夜叉は今年秋「完結編」が出る…だそうです。 |
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